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部屋の掃除を、自分のためではなく、やってくる人のためにする人がいます。
そういう人には本当の友人はいないし、できない人です。
普段は掃除も片付けも整理整頓もしない人が、友人が遊びに来るときに限って、一生懸命に掃除をして片付けます。
部屋の汚いところを見られたくないからと、普段は掃除をしないにもかかわらず、毎日しているかのような自分を見せようとします。
これを「仮面をかぶる」と言います。
偽った自分を見せることです。
偽った自分がきれいであれ美しくあれ何であろうと、本来の自分ではない自分を見せているかぎり、偽っています。
部屋がきれいなときは見せて、汚いときは見せないのは、自分を偽っていることの1つです。
少しでも自分の印象をよくしようと仮面をかぶり、そうであるような振る舞いをします。
こういうことをしていると、すれ違った人間関係に悩みやすくなります。
たとえば、あなたがお金持ちの仮面をかぶっているとします。
貧乏と思われたくない見栄を張り、仮面をかぶって、お金を持っていそうな雰囲気を出します。
するとあなたを見た人は「お金持ちなんだな」と誤解することでしょう。
その結果、相手もお金持ちに適した振る舞いや態度や話し方で接してくるようになります。
しかし、実際、本人は違和感を抱きます。
本当の自分ではないからです。
ブランドばかりの話をされても、実際のところ、本当に興味があるわけではありません。
お金持ちそうな話をされても、実際はお金持ちではないので話がすれ違ってばかりです。
豪華なパーティーに誘われても「いいわね」と口では言いながら、心では「またお金がかかる。どうやって断ろうか」と考えます。
偽りの仮面をかぶってしまうと、そこから生じる人間関係にも、誤解が生まれやすくなり、苦労しやすくなるのです。
では、こんなときにはどうすればいいのでしょうか。
単純な話です。
今かぶっている仮面を脱げばいいだけです。
仮面を脱ぐのは、恥ずかしいことです。
しかし、脱いだ瞬間から、本当の自分が顔を現します。
本当の自分の顔を出して人と接すれば、誰かがあなたの顔についている汚れを指摘してくれ、悪いところを教えてくれます。
あなたは顔を洗い、汚れを落としさえすれば、簡単に改善ができます。
本当の自分を見てもらうことができるようになり、そこから初めて本来のすっきりした人間関係が生まれるのです。
アドバイザー山本